徳和まつり(秋)の鬼太鼓と大獅子
徳和集落の8つの集落で行う秋のまつりで、浅生集落から鬼太鼓、他の集落から大獅子が出る。鬼太鼓は、片足を上げて踊る「一足型」が特徴。江戸時代末期に伝わり、鉱山の坑夫が金を掘る姿を舞踊化したともいわれる。
琴浦まつりの大獅子
小木琴浦地区にある白山神社の祭礼。当日は、佐渡では唯一、獅子頭と胴体が赤色の大獅子が家々を厄払いの門付けしながら練り歩く。幣束を持った子どもたちが獅子の先導役。
岩首まつりの鬼太鼓
二匹の鬼が組になり、向かい合って舞う前浜型。鬼以外に鮮やかな衣装にたすき掛けの助打ちも舞に加わり、一軒の家で何度も舞う。
莚場まつりの鬼太鼓
赤鬼と青鬼が向かい合って舞う前浜型鬼太鼓。鬼のほかに、頬に赤い紅を塗った艶やかな衣装の子供の舞手(打ち子)や、進行役でご祝儀を披露する鼻切面をつけたローソも加わり賑やかに舞う。
一ノ宮まつりの大獅子
10人ほどの男衆が入って各家を門付けしてまわる羽茂飯岡集落の大獅子。獅子は雌獅子だがやんちゃで、途中、家と家の間を移動する際、道路を使わず田んぼの中や川の中を渡る。大きく体をくねらせながら邪気を払う。
浜河内まつりの鬼太鼓
二人の鬼が向かい合って舞う前浜型鬼太鼓。門付けでは、各家でお花(ご祝儀)がいくつも出され、その数だけリクエストに応じて、多様な鬼の組み合わせで舞う。大獅子に頭をかんでもらうと一年健康に過ごせるという。
徳和まつり(春)
鬼太鼓は相川鉱山の抗夫が金を掘る姿を舞に取り入れたのが特徴で、オスメスの鬼が薙刀やバチを持ち片足をあげて舞う。「木遣り」が10番まで唄われる中、大獅子が時間をかけて石段を上る様は見応えがある。
大倉まつりの芸能
太鼓や薙刀、棒振り、箱馬、豆まき、獅子、流鏑馬など多彩な芸能が楽しめる。太鼓は、片足を上げながら打つ「一足型」で相川鬼太鼓の原型ともいう。豆まきは、赤鬼が枡と柿を持って黒鬼をからかうように舞う。
達者まつりの鬼太鼓と獅子
達者の鬼太鼓は、相川地区に見られる豆撒きの翁が舞う豆まき型の鬼太鼓の中でも唯一、翁の他に警固の長刀と棒を持った武者が、向かい合って武術を演じる。
沢崎まつりの大獅子
大獅子が、無病息災を願って集落の家の人の頭を噛んだり、漁港で岸壁から海に落ちて引き上げられたりする。ほかに、尉面で手に茄子を持っているマメ、鬼面で金棒を持ったゴツがいる。
椿まつりの鬼太鼓
椿の鬼は、赤面の雄、赤面の雌の阿吽一対。衣装に特徴があり、オレンジや赤の生地で花柄、モンペは雄がえんじ色、雌が紺色でチェック柄。戦後、集落で家の布団の生地などを持ち寄って縫い、復活させた。
杉野浦まつりの小獅子舞
三匹獅子踊りに、ささら踊りと太刀の舞が加わるのが大きな特徴。先獅子が雄で頭に刀、中獅子が子供で頭に飾りがなく、後獅子が雌で頭に角の飾りを付けている。太刀の舞は、三匹の獅子を順に切るように舞う。
多田・黒根まつり
腰に「大将」と呼ばれる男根を模した木の棒をぶら下げたロウソが、祭りの仕切り役で、門付けでのご祝儀披露や口上を述べ、次に打つ鬼を指名する。夕方の「神輿のお迎え」で、二集落入り乱れての鬼打ちがみどころ。
小布勢まつりの大獅子
高崎集落の雄獅子と西三川集落の雌獅子2体の大獅子に、10人近い男衆が入り、五穀豊穣などを祈願して、威勢良く舞う。途中の集落の御旅所では、腰を低く落とし頭を左右にゆっくりふるなどの長い舞が見られる。
柿野浦まつりの鬼太鼓
佐渡の鬼太鼓で唯一、前浜型と潟上型の2種類の舞が見られる。山を越えれば潟上型の新穂へ。どちらも切れのある力強い舞が特徴。潟上型を「いさましいところ」、前浜型を「かわいいところ」とリクエストする。
松前まつりの鬼太鼓
鬼太鼓は山車に、太鼓と裏打ち役を乗せて、ロープで引きながら家々をまわる。舞手は、鬼と面をつけない助打ちで半纏を来た奏者が舞うこともある。すり足が基本の為、わらじのすり減りが早い。
湊まつり
両津湊集落の八幡若宮神社の例祭。大人と子供の鬼太鼓、獅子舞、芸山車に、下が派、各種神輿もある。祭りを終わらせたくない若衆が、境内入り口の鳥居前で神輿を止めようと押し合う「ねり神輿」が名物。
赤泊乙まつりの鬼太鼓
鬼太鼓は「前浜型」で大人と子供の舞がある。昭和30年代に3種類の舞方がある筵場集落の鬼太鼓から「中式」の舞を習って取り入れた。他の集落よりテンポが速い。10人ほどの大獅子も2匹出る。
新町まつりのたかみ獅子
「たかみ」とは、竹や藤づるで編んだ農具(藤箕)。米などの穀物をふるい殻や塵を取り除く。「たかみ」を上下に重ねると獅子頭に見えることから作られたという。獅子には10人の男が入り威勢良く門付けしてまわる。