住所
〒952-0312 新潟県佐渡市吉岡793-1地図情報をLINEに送る
バス
南線 「竹田橋」下車南線:時刻表
鷺流狂言は大蔵流・和泉流とともに狂言の三大流派として知られ、江戸時代に隆盛を迎えましたが、明治初期に宗家が廃絶し、大正時代初期には中央の狂言界から姿を消しました。
このため、現在もこの鷺流を伝承している地域は新潟県佐渡市・山口県山口市・佐賀県千代田町の3地区のみです。佐渡の鷺流は江戸時代後期に新穂潟上の葉梨源内が広め、幕末に来島した三河静観や明治時代に旧真野町の鶴間兵蔵らが興隆させたと伝わっています。
その後、後継者が減少し、昭和30年代に消滅したと思われましたが、昭和50年代に旧真野町で伝承者が発見されたことにより再興され、昭和56年(1981)には保存団体の「佐渡鷺流狂言研究会」が発足し、後継者育成事業と狂言本の翻訳・研究活動が開始されました。昭和59年(1984)には新潟県の無形文化財に指定されています。
現在、鷺流狂言は、佐渡の神社の祭りや演能の際に保存会のメンバーによって演じられています。
また、佐渡市の有形文化財として狂言本(10冊)があります。これは、明治時代に鷺流狂言師の三河静観所蔵の狂言本を、弟子の安藤世彦・安藤幸彦が筆写したものとされています。

狂言は喜劇的で庶民的なものと言われ能に比べ初めての人でもわかりやすい。役者の口調や表情、しぐさなどによって、おもしろおかしく話を展開し楽しめる。


石田まつりの鬼太鼓
能の所作を鬼の舞に取り入れた、阿吽一対の鬼が交互に舞う「潟上型」鬼太鼓。鬼は赤鬼と青鬼。手に持ったバチを細かく動かすところが特徴。獅子は舞にはからまない。

沢崎まつりの大獅子
大獅子が、無病息災を願って集落の家の人の頭を噛んだり、漁港で岸壁から海に落ちて引き上げられたりする。ほかに、尉面で手に茄子を持っているマメ、鬼面で金棒を持ったゴツがいる。

徳和まつり(秋)の鬼太鼓と大獅子
徳和集落の8つの集落で行う秋のまつりで、浅生集落から鬼太鼓、他の集落から大獅子が出る。鬼太鼓は、片足を上げて踊る「一足型」が特徴。江戸時代末期に伝わり、鉱山の坑夫が金を掘る姿を舞踊化したともいわれる。